こんにちは。
新潟県のある中学校が修学旅行で訪れた美術館の美術品が壊されるという事件が起きて話題になっています。
事件で一躍有名になった作品と作家・クワクボリョウタさんについて調べてみました。
また、この美術館がどんなところなのか、中学生に対する処遇も気になります。
今回は中学生が壊した美術品はどんな作品で作家・クワクボリョウタさんはどんな方なのかについてのお話です。
中学生が壊した美術品はどんな作品?

新潟県十日町市の美術館MonETに修学旅行に訪れた中学生が美術品を壊すという事件が波紋を呼んでいます。
壊された展示作品はどのような作品でどんな作家さんが作ったのか調べてみました。
LOST#6は修復不可能な状態
壊された作品のうち修復不可能とされた作品は作家・クワクボリョウタさんの作品「LOST#6」です。

光源をつけた鉄道模型が走ることで光と影が幻想的に動く作品です。
作品の動画はこちらです↓
展示品は柵で中に入れないようになっていたということで、中学生はその柵を乗り越えて入ったようです。
この作品は2012年から展示されていた作品ということで、地域でもなじみの作品だったということで落胆の声があがっています。
破壊されたクワクボリョウタの作品、越後妻有地方に伝わる民具が使われていて、地元の方らしいお年寄りが「あの道具、昔家にあった。懐かしい」と嬉しそうに話していたのが印象的だった。パフォーマンス終了時に拍手が沸き起こった。土地の記憶を巧みに盛り込んだ傑作だと思っていたのですごく悲しい。
— てにをは (@caravancamel) June 7, 2022
美術館ではクワクボリョウタさんの代わりの展示をしてもらうように話を進めるとのことですが、自分の魂を注いで作ったクワクボさんの心を思うといたたまれませんね。
クワクボリョウタさんってどんな人?
今回、作品を壊されてしまったクワクボリョウタさんがどんな人なのか気になり、調べてみました。

本名 | 桑久保 亮太 |
生年 | 1971年 |
出身地 | 栃木県宇都宮市 |
クワクボリョウタさんは現代美術家として、これまでに何度も賞を受賞している有名な作家です。
筑波大学芸術専門学群を卒業しています。
この大学の芸術専門学群は偏差値64~69ということでかなり優秀な方ですね。
1998年から主にエレクトロニクスを使って、アナログとデジタル、人間と機械、情報の送り手と受け手など、さまざまな境界線上で生じる関係性をテーマにした作品を発表してきました。
代表作に《ビットマン》(明和電機との共作)、《PLX》、《シ’|フ’|ン》、《ニコダマ》などがあります。
純粋に体験を提供するための装置ではなく、道具として体験者を関係づけようとする指向性は「デバイス・アート」とも呼ばれる独自のスタイルを生み出しました。
最近では横浜流星さんがいちおしのamazarashiのツアー「ロストボーイズ」の映像も担当しています。
現在、岐阜県大垣市にある情報科学芸術大学院大学の教授となっています。
被害にあった美術館ってどんなところ?

被害にあった美術館は新潟県十日町(とおかまち)市にある越後妻有里山現代美術館MonET(えちごつまりさとやまげんだいびじゅつかんモネ)です。
住所:〒948-0003 新潟県十日町市本町6−1

2003年7月にオープンした十日町ステージ越後妻有交流館キナーレを前身として2012年に越後妻有里山現代美術館キナーレとしてリニューアルオープンし、2021年のリニューアルで現在の名称になりました。
2022年開催されている大地の芸術祭は3年に1度のビッグイベントです。
【7月末まで早期割】「越後妻有 大地の芸術祭 2022」(4/29〜11/13※火水定休)作品鑑賞パスポート
チケット購入はこちらから↓HPに跳ぶのでチケット購入の部分からお入りください↓
https://www.echigo-tsumari.jp/visit/?anchor=visit1
私は今回の件で十日町市が芸術に力を入れているところだとわかり、美術館に行きたいと思いました。
私のような方が他にもたくさんいるのではないでしょうか。
被害に対する償いはどうなる?中学生に責任を求めるの?
美術館は警察に被害届を出して、中学校のある新潟市に損害賠償請求をするとのことです。
私はこの対応でよいと思います。
個人に負担させろという声もありますが、思春期の子どもにそこまで責任をとらせるのは酷だと思います。
むしろ、世間から子どもやその家族に過剰な攻撃が及ばないようにプライバシーを保護して、しっかりとカウンセリングをするべきだと思います。
今、青春時代を過ごしている子どもたちはコロナ禍で行動を制限された社会情勢の中で心に様々な不満が知らないうちにたまっている子もいると思います。
その後、作家のクワクボさんと美術館にはきちんと謝るべきだと思います。
破壊行為が作り手やそれを愛しく思ってきた方の心を踏みにじる行為だということは、その方たちに直接会うことで頭ではなく、心で理解できるはずです。
できれば直接出向いての謝罪があってしかるべきだと思いますが、難しいのであれば手紙を書くべきでしょう。
中学生が壊した美術品はどんな作品?:まとめ

中学生が美術品を壊してしまうという、美術館はじまって以来の事件が起きてしまった越後妻有里山現代美術館MonET。
修復不能なダメージを受けた作品はクワクボリョウタさんの「LOST#6」という作品です。
動きのある光と影の織り成す幻想的な体感型の展示でした。
美術館ではクワクボさんに別の展示作品を依頼しているとのことですが、クワクボさん、美術館の方、十日町市の住民の方や美術館を訪れた方で作品に慣れ親しんだ人にとっては大変なショックだったと思います。
壊してしまった中学生は自分のしたことを思い返し、クワクボさんと美術館の方に謝罪をするべきだと思います。
損害賠償請求は新潟市にするのは妥当だと思います。
この子がこの先の長い人生で社会に出る道を破壊してしまうことまでしてはいけないと思います。
過剰なバッシングが起こらないようにと願います。
今回は中学生が壊した美術品はどんな作品?作家はどんな人?というお話でした。