こんばんは。
コロナ禍で外にでることもなんとなく気がひけて、家で過ごすことが多いこのごろ。
映画を家で観ることが増えましたね。
今回は「えんとつ町のプペル」を観ました。
絵本を以前観たことがあり、素敵な絵だな~と思っていたので映画化のことを聞いた時は観てみたいと思ったのですが今回やっと観ることができました。
賛否両論ある映画ですが、何の先入観も無く観ればとてもいい映画だなと思いました。
私は賛成派としておすすめポイントやあらすじ・声優さんについてお話したいです。
いい映画は感受性の強い、小さな子どもにも観てほしい映画かどうかという基準で決めてます。
今回は「えんとつ町のプペル」のおすすめポイントやあらすじ・声優さんについてのお話です。
えんとつ町のプペルのおすすめポイントはここ

2020年に公開された映画ですが、絵本としてキンコンの西野亮廣さんが2016年に出版しています。
絵本にした時から、映画化することをイメージして描いたと言っていた西野さん。
映画化の夢が4年で実現しました。
そして「えんとつ町のプペル」もまさに夢について描かれた映画です。
おすすめポイントは映像がきれいなところ

原作は絵本から始まったことがあり、絵がとてもきれいです。
何年前か忘れてしまいましたが兵庫県三田市のイオンで絵本の公開展示が行われた時に観に行ってきました。
絵が40cm四方くらいのスライドフィルムの様にされてバックライトで後から照らすという幻想的な展示でした。
絵は好みが分かれるところですが、「ゴミ人間」という言葉の響きからすると汚そうなキャラクターに愛着がわいてくるんですよね。

原作の絵本ではぼかしが入った描き方で全体的にファンタジーの世界を表現していますが、映画ではキャラクターや背景の輪郭の細部までしっかり描かれています。
テーマが夢を描いていて素敵
「信じぬくんだ。たとえひとりになっても」
原作絵本の冒頭に書かれている言葉です。
西野さんの体験が入っていると思われますが、失言や失敗に対する世間のあらゆる方向からのバッシングが、コロナの流行との相乗効果で激しくなっています。
そんな中で夢を語ることすら許されない世界の閉塞感。
夢の先を見たこともない人が挑戦者に対する批判をする世界。
そんな世界への強烈なストレートパンチです。
声優が素敵
先入観無しで聞くと、誰かわからないのですがスコップだけはすぐに藤森さんだとわかりました。
どの声優さんもとてもはまっていてよかったです。
窪田正孝さんのプペルと芦田愛菜ちゃんのルビッチは何故かプペルとルビッチとしてのイメージにはまりすぎていて、窪田さんや愛菜ちゃんの顔が浮かばないくらいでした。



志の輔師匠には原点回帰する勇気を与えたヒーローとして西野さん自らが出演オファーをしに行ったそうです。
しゃべりを仕事としてきた方の真髄を観ることができます。

強い母親役が定着している感がある小池さん。
今作中でも息子の夢をサポートする最高にかっこいい母さんを演じます。

原作の絵本には出ていない、映画の新キャラですが息継ぎする間もなくしゃべり続けるキャラクターを違和感無く演じるのは才能ですね。
えんとつ町のプペルのあらすじは?

ハロウィンの夜に空から突然落ちてきた小さな飛行物体が心臓となり、周囲のゴミを吸いつけて人のような形になったゴミ人間。
プペルはハロウィンパーティーに参加してたくさんのお菓子をもらい、パーティーが終わったら周りのこどもたちが仮装を脱ぎます。

ところがゴミ人間だけは仮装ではない脱げない体だったので、お化け扱いされてしまい皆につまはじきにされ、町の異端管理委員会という人と違う思想や姿をした者を取り締まる機関に通報され追い回されます。
ゴミの回収BOXに隠れていたゴミ人間はそのままゴミ回収車に回収されてしまい、あわよくば焼却炉入りのピンチ。
そこへえんとつ掃除を終えて帰ってきたルビッチが、か細いゴミ人間の「たすけて~」の声に反応してドタバタの中で助けだします。
落ち着いたところでルビッチはゴミ人間に友だちになってくれるように頼みます。

ルビッチはお父さんが亡くなってから生活を支えるためにえんとつ掃除をしていて友だちと遊ぶ時間がありません。
それからお父さんが生前、空に星があることをみんなの前で話して聞かせ、嘘つきと思われてしまっていたので友だちがいなかったのです。
そして、ルビッチはゴミ人間を「プペル」と名づけました。
友だちになった2人は一緒に寝て、仕事場にも一緒に行きます。
でも、プペルは相変わらず異端管理委員会に目をつけられ探されていました。
職場の中にもそのことを知っていて、通報しようとする者もいましたがダンというリーダーがうまく人目につかないところでできる仕立ての仕事をプペルに与えてかくまってくれたのです。
ルビッチは自分が掃除をするえんとつの上にプペルを案内しようと先にプペルの少し上を上っていきます。
ルビッチは足ががくがくふるえていて、高いところは苦手なこと、それからプペルと出会う前に父ちゃんからもらったブレスレットをえんとつから落としてなくしてしまったことをプペルに話します。

ルビッチは亡くなった父ちゃんが教えてくれた煙の上に拡がる空に浮かぶ星の話をプペルに話します。
えんとつ町では星の話をすると異端審問官に目を付けられてつかまってしまいます。
ルビッチはプペルに星の話はほかの人に話さないように口止めします。
プペルは星の話を気に入って素敵な話だと言ってくれました。
2人は友情を温め、一緒に過ごす楽しい時間。
このまま2人の幸せな友情が続けばいいな~というシーンでした。

ただ、ルビッチは毎日プペルのからだを洗ってもどうしても次の日にはプペルの体はくさくなってしまうのでした。
目立つことがいけない町で犠牲者が次々と現れる
プペルは町で出会った子どもからルビッチの父ちゃんが1年前に亡くなったことを聞きます。
そして、父ちゃんが星の話の紙芝居をしてみんなにばかにされていたこと、プペルの働いているところがルビッチの父ちゃんの仕事場だったことを知り、口止めされていた星の話しを我慢できずにしてしまいます。
ルビッチが父ちゃんから聞いた星を見るために、高いえんとつの上に登る掃除やの仕事を選んだこと。
本当はルビッチが高いところは苦手なこと。
プペルはこどもたちが星の話をばかにしていることが我慢できなかったのです。
プペルも一緒に星を見たいとむきになって話します。
ところが星の話を聞いた子どものリーダー的存在のアントニオはプペルの耳がとれ、目のガラスが割れてしまうまで殴り続けて、星の話を徹底的に否定します。

これが夢見る者に対する世間の態度を象徴しています。
何かアントニオに対してルビッチもプペルもしたのでしょうか?
ただ、誰も知らないことを信じて夢見ているだけでここまでバッシングを受けなければいけないのでしょうか?
その後、星の話しを紙芝居でみんなに話していたルビッチの父ちゃんが異端審問官に殺された事実が明かされます。
そして、仕事仲間だと思っていたお年よりが実は異端審問官の仲間で、プペルに仕事を与えてかくまっていたダンを殺そうとしていました。
世の中、誰を信じていいのかわからなくなります。
ダンは仕事仲間の素早い対応で一命をとりとめ、プペルに関わったことで殺されかけたことにみんなが気がつきます。
誰もルビッチとプペルをかばう人はいませんでした。
2人の友情はもろくも崩れ去り
いたたまれなくなったルビッチが職場から駆け出して、しょんぼりと帰る途中でアントニオに出会います。
プペルが口止めしておいた星の話をアントニオに話していたことがわかり、ルビッチはプペルに裏切られた気持ちになりました。
そして、洗っても洗っても毎日からだがくさくなってしまうこともアントニオにからかわれ、ルビッチはプペルと友だちになったことを後悔してしまいます。
プペルに「君がいると周りの人がみんな不幸になる。何で僕の前にあらわれたんだよ!」
と残酷な言葉を残してプペルの前から走り去っていきました。
残されたプペルは弁解する暇もなく、小さなふるえる声で「ちがう・・・ちがう・・」とつぶやくしかありませんでした。
そして、2人は別々の時間を過ごすようになります。
ルビッチはえんとつ掃除の仕事を休み、今までの楽しかった時間が嘘のようにしょんぼりと1人の時間を過ごします。

いっぽうプペルはけんめいに何かを探して汚いどぶ川に入っていました。
プペルが毎日くさくなってしまったわけ
何日か何ヶ月か時間の経過はわからないのですが、月日がたちプペルがルビッチのもとを訪れます。
ルビッチはまだプペルのことを許せず、複雑な気持ちでプペルの話を聞きます。
プペルはルビッチがえんとつから落として失くしてしまったブレスレットを探して毎日ドブ川に入っていたのです。
このブレスレットはルビッチが父ちゃんと一緒に作った思い出の品。
プペルはルビッチが大切にしていることがわかり、話を聞いた時から毎日探していたのです。
ルビッチはプペルを毎日洗ってもくさくなってしまっていたわけがわかり、ひどいことをプペルに言ってしまったことをあやまります。
プペルは「問題ありません。ともだちですから。」
この一言にルビッチの目に涙があふれます。

結局、ブレスレットはどぶ川ではなく、プペルの脳みそとしてプペルの体の大切な一部になっていたことにプペルは気付き、それを知らせに来たのです。
プペルが自分の脳みそになっているブレスレットを外して渡そうとするのをルビッチが止めます。
ブレスレットを外すと体の一部が無くなってプペルは死んでしまうからです。
ルビッチは何があってもプペルと一緒にいることを決心し、一度崩れた2人の友情は回復しました。
いよいよ物語はクライマックスへ
プペルとルビッチがまた友情を取り戻した時に、プペルの心臓が急に大きな鼓動を打ち始めて父ちゃんが話していた舟を岸まで呼び寄せました。
町に混乱がおき始める中、ルビッチは舟で星をみんなに見せることを決意します。
町の煙を爆薬でふきとばして星空をみせることをスコップに相談。
スコップはえんとつ町の歴史を知っている数少ない人。
だれにも話してはいけないと言われていた話しをスコップが酒に酔ったいきおいでついつい話してしまったのがルビッチの父ちゃんだったのです。
岸に打ち上げられた舟に気球をつけ、準備が整うといざスタート。
異端審問官がかけつけ邪魔をしようとします。

騒ぎに気付いて集まったも町の人も「ばかなことをする人、星なんてあるはずがない、みんなが混乱して迷惑だ」と情け容赦ない言葉をあびせます。
ルビッチは思わず「見たのかよ!空の上をみたのかよ!わからないことにふたをしていたら何もはじまらないじゃないか!」

叫んだ後、ふと我に返り「ごめんなさい」とうつむいてしまいます。
でも、ここで母ちゃん登場。
「あやまるな。あんたがいつまちがったんだい!
嘘をつけない父ちゃんがあるって言うんだから星はあるんだよ。
あんたは父ちゃんの息子だ。とめてもきかないことくらい私が一番よくわかってる。
そんなに行きたいならいっといで」
と一喝して強烈な後押し。

この言葉を合図にするように、ルビッチの職場の同僚が異端審問官たちをおそいます。
違和感を覚えながら行動できなかった人がいっきに行動を起こします。

実はプペルを殴ったアントニオも星を見たことを言えなかっただけでした。
目立つことを徹底的に異端審問官が裁く世の中に星のことを話すことをあきらめていただけでした。
最後は、そんな自分と決別してルビッチとプペルに力を貸します。
そして、見事に空中で爆薬を爆破させ、空を覆っていた煙を吹き飛ばすことに成功します。

爆発の後に拡がる星空。
ルビッチとプペルはやり遂げたのです。

プペルがなぜかがにまたで歩いて帽子をルビッチにかぶせるしぐさに父ちゃんの姿が重なります。

全てが終わったとき、プペルは使命を終えたように自然にばらばらと崩れ落ちてしまいました。
心臓がまた空へ帰っていきます。
町は煙を出すことをやめ、新しい時代を受け入れる準備をはじめます。
えんとつ町のプペルが伝えたいこと
えんとつ町のプペルのメッセージはとても明快でわかりやすいです。
そして小さな子どもはもちろん、大人も感動します。
・夢を語ることは周りのバッシングにさらされるリスクがある
・バッシングをする人はそれが正しいか間違っているかわからず、大多数の人と違うという理由でバッシングをしている
・だから「信じぬくんだ。たとえ1人になっても」という覚悟で夢に進んでいこう。
・はじめは1人でもやがて仲間が増えて大きなうねりとなる
えんとつ町のプペルは原作を無料公開している
映画の原作絵本「えんとつ町のプペル」は無料公開されたことも話題になりました。
西野さんの奇抜な戦略に世間は驚きましたね。
ここから入って素敵な原作絵本も見てください。
えんとつ町のプペルのおすすめポイント・あらすじ・声優:まとめ

2020年公開の映画「えんとつ町のプペル」は子どもはもちろん大人も楽しめるおすすめポイントがたくさんあります。
夢をテーマにした作品ですが、夢に向かって行こうとする時に周りは応援するよりも反対の声が大きいけど負けずに進もう。
というわかりやすいあらすじで、声優さんも素敵な方ばかりです。
夢をあきらめずに進む人を「ヒーロー」と言います。
間違いなくこの映画にも「ヒーロー」が存在します。
心が折れそうな時は背中を押してくれる作品。
是非、観てほしい映画です。
今回は「えんとつ町のプペル」のおすすめポイント・あらすじ・声優さんについてのお話でした。
