こんにちは。
毎年の恒例となっている流行語大賞のノミネートワードが今年も発表されましたね。
「あったあった」というものから、「こんなのあったっけ?」というものまで色々ありますが、言葉が時代とともに変わっていく生き物のようだと思う瞬間ですね。
ところでこの流行語大賞はいったい誰がどうやって決めるのか気になったことはありませんか?
気がつけば毎年の恒例行事となっていた流行語大賞ですが、続けることって簡単ではないと思うんですよね。
誰かが明確な意思を持ってやらなければ続けられないと思います。
というわけで、今回は流行語大賞を誰がどうやって決めているのかを調べてみました。
流行語大賞は誰が決めているの?

毎年その年に流行した言葉を発表するという、シンプルな行事ですが1年間を通して流行する言葉ってなかなか無いですよね。
数ある言葉の中からまずは、毎年発刊の「現代用語の基礎知識」の読者アンケートから編集者が30~50語のノミネートワードを決めます。
ですので、最初に関わるのは「現代用語の基礎知識」の読者ですね。
それから編集者がノミネートワードをしぼります。
そこから著名人からなる選考会にバトンタッチし、トップ10と大賞が選ばれます。
選考委員7人の顔ぶれ
今回の選考委員は昨年と同じ顔ぶれでした。
文学や芸術、演劇、劇画に造詣の深い方たちです。
姜尚中氏(東京大学名誉教授)、金田一秀穂氏(杏林大学教授)、辛酸なめ子氏(漫画家・コラムニスト)、俵万智氏(歌人)、室井滋氏(女優・エッセイスト)、やくみつる氏(漫画家)、大塚陽子氏(『現代用語の基礎知識』編集長)
貴重なツーショット! pic.twitter.com/xRwYWpv3c9
— JFN「People 姜尚中 多士済々」 (@tashisaisai) February 12, 2016
姜尚中(カン サンジュン) 1950年生まれ。東大名誉教授・熊本県立劇場館長・長崎学校法人鎮西学院学院長・理事と様々な肩書きを持つ政治学者。在日韓国二世で熊本生まれ。日本名で永野鉄男と名乗っていたが1972年の早稲田大学在学中の韓国文化研究会にて訪韓後に姜尚中を名乗るようになる。
ペラペラは薄っぺら? 金田一秀穂さんと考える日本人の英語への憧れhttps://t.co/sgeQ7kuj5k
「英語がペラペラになりたい」。多くの人が一度は望んだのでは。いや、いまも特訓中、でしょうか。でも、「ペラペラ」って、考えてみればちょっと不思議な言葉です。
— 朝日新聞名古屋編集局 (@asahi_nagoya) November 8, 2021
金田一秀穂(きんだいち ひでほ) 1953年生まれ。東京都出身。杏林大学外国語学部教授・政策研究大学院大学客員教授を勤める言語学者。国語学者の一族名門金田一京助の孫にあたる。
辛酸なめこさん、ブルベサマーど真ん中ですね pic.twitter.com/MvE1o0Q32M
— おすし (@uuuj0101m) May 20, 2020
辛酸なめ子 1974年生まれ。生まれは東京都で育ちは埼玉県。漫画家・コラムニスト。本名は池松江美。ペンネームは周りから薄幸そうに見えると言われたことから。
『星の王子さま』『子どもへのまなざし』「愛の不時着」。折々に支えとなってくれる言葉についてのインタビューです☺️https://t.co/A2PiMrwRVO
— 俵万智 (@tawara_machi) June 16, 2021
俵万智(たわら まち)1962年生まれ。生まれは大阪府北河内郡門真町(現・門真市)、育ちは四条畷市、福井県武生市(現・越前市)。歌人。1987年20代にして歌集:サラダ記念日が爆発的ヒットとなり時の人となった。福井県に田原町駅があり「たわらまち」と読むため、ここからとったペンネームと思われがちだが本名
成海璃子さん&眞島秀和さん&室井 滋さんに、生理について聞いてみた【#生理の話ってしにくい】 特集ドラマ「雨の日」に出演する #成海璃子 さん、#眞島秀和 さん、#室井滋 さんに「生理」や「ジェンダー」について考えていることを聞きました。 https://t.co/2uHR8gIYst
— ぐり (@4eFw6VR9L7IFoqP) November 1, 2021
室井滋(むろい しげる) 1958年生まれ。富山県滑川市出身。女優・著作家・エッセイスト。出演作品多数の誰もが知っている日本を代表する女優。
【#垣花正 あなたとハッピー!】
きょうのゲストは #やくみつる さんが生出演✨
このあと、#流行語大賞 の選考委員を務めるやくさんに、
今年の流行語について伺います!!#happy1242 #ニッポン放送 pic.twitter.com/138KLy2JAy— ニッポン放送「あなたとハッピー!」 (@happy_1242) November 8, 2021
やくみつる 1959年生まれ。東京都出身。漫画家、好角家、日本昆虫協会副会長。本名は畠山秀樹(はたけやまひでき)。やくみつるは麻雀の役満をもじったもの。
大塚陽子(おおつか ようこ) 2018年より「現代用語の基礎知識」編集長
顔ぶれは編集長を除いて長らく変わっていません。
知名度は申し分ない方ばかりですね。
選考委員の年齢層の高さを問題視する方もいますが、逆にこれくらいの年齢の方にも聞こえる、響く言葉こそ流行語ではないかと思います。
始まりの始まりはいつ?
もともとは「現代用語の基礎知識」という1年間を象徴する言葉を集めた辞典を作ろうということで1948年10月に創刊したのが始まりでした。
この当時はイベントは無く、ただ毎年新しく年の終わりに新刊を出していくことを継続しているだけでした。
これだけでも大変だとは思うのですが、1980年代に入り、情報化社会となったところで新聞社より「1年間の流行語のベスト5を教えてくださいとの」取材が毎年入るようになりました。
何年間か取材を受けるうちに、「流行語大賞」としてお祭りにして毎年発表したら面白そうということで1984年に初めて開催したのがきっかけでした。
大賞ということで何か賞金がもらえたりするのかと思ったのですが、賞金などはありません。
これが長く続けられる秘訣なのかもしれませんね。
流行語大賞はどうやって決まるの?

誰が選ぶのかはわかったので、どのような流れで決まっていくのかを見てみましょう。
「現代用語の基礎知識」を発刊するための準備は新刊を発刊してすぐに次の新刊の準備に取り掛かりずっと言葉のアンテナは張られているのですが、本格的な準備は7月から始まります。
7月頃 | 流行語大賞のチームスタッフが集合し、1年の前半の流行語について話し合い、選考委員会に前半の流行語をメール報告し、経過を見てもらうように促す |
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8~10月 | 月1回スタッフが集まり候補を徐々に絞っていく |
11月初頭 | ノミネートワードを発表 |
11月前半 | 選考委員会が集合し大賞を決定 |
ぎりぎりまで選んでいますがノミネートワードの発表からの大賞決定まではかなり短期間なので、選考委員会が集まってすぐに決定します。
2021年は12月1日に大賞を発表予定とのことで、この流れで行くともう決まっているはずですね。
2021年ノミネート30語はこちら
今年も発表されたノミネートワードですが、知らない言葉もけっこう多くて自分の疎さが改めて浮き彫りになりました。
でも、知っている言葉を見ただけでもその年に何が起きたのかを振り返ることができますよね。
1.イカゲーム
2.うっせぇわ
3.ウマ娘
4.SDGs
5.NFT
6.エペジーーン
7.推し活
8.親ガチャ
9.カエル愛
10.ゴン攻め/ビッタビタ
11.ジェンダー平等
12.自宅療養
13.13歳、真夏の大冒険
14.ショータイム
15.人流
16.スギムライジング
17.Z世代
18.チキータ
19.チャタンヤラクーサンクー
20.ととのう
21.フェムテック
22.副反応
23.ピクトグラム
24.変異株
25.ぼったくり男爵
26.マリトッツォ
27.黙食/マスク会食
28.ヤングケアラー
29.リアル二刀流
30.路上飲み
流行語大賞は誰がどうやって決める:まとめ

もはや毎年の恒例行事になった流行語大賞ですが、誰がどうやって決めているのかと思ったのですが、メンバーはそんなにコロコロ変わるものではなく固定メンバーで毎年決まったルーチンでやっていることがわかりましたね。
テレビや様々なメディアで取り上げられるようなお祭りになった流行語大賞ですが、賞金、賞品などが用意されるわけではないのは意外でした。
言葉は生き物でその時代の出来事や空気感を映し出しながら絶えず変化していくものですね。
若い方が豊かな感性で生み出した言葉は一瞬の輝きを放っては消えていくのでしょうが、何年後かに振り返ってみるのも面白いですね。
というわけで、今回は流行語大賞は誰がどうやって決めているの?というお話でした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。