こんにちは。
鹿児島県の桜島は2022年7月24日20:05頃に南岳山頂火口で噴火が始まりました。
大きな噴石が2.5km先まで飛んできており、爆発力の大きさが懸念され警戒レベル3(入山規制)から最高レベル5(避難)まで引き上げられました。
死傷者の報告は今のところ無いので、このまま近隣の皆さんのご無事を願うばかりです。
桜島の噴火以前の噴火といえば、亡くなる人が出た2014年の御嶽山の噴火が日本で最後の噴火ではないかと思います。
この噴火では登山客がたくさんいる中での噴火となったため死者58名という戦後最悪の噴火事故となりました。
この様な火山ばかりですと犠牲者が次々とでてしまいますが、実際はここまで活発な火山は少ないです。
そこで今回は桜島のような活火山が日本にあるのかについて調べてみました。
桜島みたいな活火山は日本にいくつあるの?

桜島で大規模な噴火が始まりました。
噴火警戒レベル5までいくのはそうとう激しい噴火ということです。
桜島は時折、噴煙が上がったりしてその都度ニュースで見られるので活火山というイメージです。
こんな火山しか、活火山と呼ばないのかと思っていましたが実は時代とともに活火山の定義が変わっており、活火山として現代で呼ばれているものは111もあります。
活火山の定義は変わってきている
活火山として現在カウントされているものは111とお伝えしました。
活火山の定義は時代とともに変化していて、現在の111という数字は2017年6月に1火山が追加されて決定された数字です。
1950年代以前は活動している火山、つまりその時に噴火したり、噴煙があがっている火山を活火山、噴火していない火山を休火山、歴史時代の噴火記録のない山を死火山とよんでいました。
ところが1950年代になり、火山活動の期間は長期間にわたるため数百年という単位は火山にとってはごく短いものであるとい見方がつよくなります。
そこで活火山の定義が噴火記録のあるものや今後噴火する可能性のある火山を全て活火山と呼ぶようになりました。
1975年に火山噴火予知連絡会(気象庁が事務局を担当し、学識経験者や関係機関の専門家が集まってできた会)が活火山として77火山を定義しました。
そうはいってもこの77火山は噴火記録が残っているものを参考に選んだものとなっていたので記録が人為的に操作できるということから、記録が無くても活火山としての噴出物の研究で噴火の事実が確認されれば、そちらも活火山と定義されるようになりました。
それで活火山の数は再び増え1991年には「過去およそ2000年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」という定義のもと83火山に、1996年4月には再度定義が変わり3火山が更に追加され86となりました。
その後さらに研究が進み、数千年活動を休止した後に活動を再開した事例が見つかり、1万年間の噴火履歴で活火山を定義することが一般的となってきました。
これをうけ「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」を活火山と定義したのが、2003年のことです。
この時点で活火山の数は108と定義され、微調整が加わり現在111となっています。
このせまい日本の国土に111の活火山と聞くと多いと思いました。
そのうちで現時点で活動が無くても、1万年の間に活動を始めるかもしれない火山がほとんどです。
活火山が活動をはじめるための準備期間は地震や周辺気温の上昇などが起こり、噴火の時期が近づいていることを何となく感じることができるようです。
活火山は日本にいくつある?

最近の研究によって、現在は111が活火山の数とされています。
日本の領土とはいえ海の中にあるものも20程あるので、実質人の暮らしに被害を与えそうな活火山は90くらいといったところでしょう。
それにしても多いですね。
山脈にそって連なってあるので、あるところにいくつも火口が並んでいる状態です。
これがいつ噴火するかはわかりませんが、噴火した痕跡があるわけなので噴火する可能性は絶えずあるんですね。
桜島は絶えず噴火している?

実は桜島は近年絶えず噴火している状況なので、警戒レベルは3の入山規制が現状です。
噴火そのものは珍しいことではなく地元の方からすれば、全国でニュースになるようなことでもないと思っているようです。
桜島ではたえず噴煙があがっていて降灰があるのが日常です。
降灰予報もあって周囲の住民の方は洗濯物を干す時の参考にしています。
桜島って人が住んでるの?

桜島のような絶えず噴火している活火山がある島に人は住んでいるのでしょうか?
大正時代までは2万人以上の人が暮らしていましたが、大正時代の大噴火の溶岩で大隈半島と陸続きになり、その噴火の影響で多くの方が島の外へ移民していきました。
現在は4000人弱の方が住んでいるとのことです。
火山の影響でいつ生活がおびやかされるかわからないというリスクの中での暮らしは、身近に火山の無い生活をしている私にとっては困難な生活に思えるのですが、生まれた時からそこで育った方にとっては桜島は身近な風景であり、火山灰や噴石などは暮らしの一部として自然と受け取っているのでしょうね。
桜島の噴火で島ではなくなった
桜島は大正時代までは、その名の通り島でしたが1914~15年の大正噴火で流れた大量の溶岩で大隈半島と陸続きになりました。
この大正噴火の影響は大きく5つの集落が溶岩流でうまり、3つの集落が火砕流で燃えて無くなってしまいました。
桜島そのものも噴火によってできたもので、火山活動によって絶えず地形が変わっているというのが現状です。
桜島みたいな活火山は日本にいくつある?:まとめ

桜島の噴火が7月24日に始まり、災害レベル5までいっきにあがりました。
桜島の噴火はその地域に住むかたにとっては日常の出来事で、報道されていることに違和感を感じたようです。
それでも大きな噴石が火口から2.5km以上飛んできたのが、今回のレベル5に引き上げられる要因ともなりました。
慣れているがゆえに、危険に対して鈍感になっていると思うので行政のほうから強くアピールが必要です。
桜島のような活火山は日本国内には他にありませんが、活火山の定義が「過去1万年以内に噴火の痕跡がみられる火山」とされていて、これにあてはまるのが現在日本に111もあるのです。
現在静かでも噴火の可能性はあるので、桜島の噴火のような現実に注意をはらって、噴火が起きるかもしれないと思い備えておくことは大事ですね。
7月28日にはレベル3に下がったので一安心です。
桜島のある景色は写真やテレビでよく見かけ観光地としても有名ですが、自然の猛威がいつ襲い掛かるか警戒は必要だと今回の件で思いました。
今回は桜島のような活火山は日本にいくつあるの?という話でした。